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「中日1-4阪神」(23日、ナゴヤドーム)
興奮と感激を胸の中にグッと押し込め、阪神・桧山は淡々と4つのベースを踏んだ。2年前の07年9月7日(巨人戦=東京D)以来となる起死回生の同点ソロ。プロ18年目のベテランが放った一発が、鳥谷の劇的な勝ち越し3ランを呼んだ。
1点を追う八回表。好投・安藤に代わって打席に立った。スタンドは中日・吉見の完封勝利を待つだけというムードに包まれていた。味方打線はここまでわずか2安打無得点。力のある速球に手を焼き、全く付け入るスキさえなかった。この様子をベンチからジッと見ていた桧山は、その真っすぐだけに狙いを絞り、打てる球を待った。
カウント0-2になったとき「来る!」と思った。すると、思った通り来た。しかも、ストライクを取りたいと手加減した?143キロがど真ん中に…。ていねいにいただいた。会心の打球が、センターバックスクリーンでポンと跳ねた。
「真っすぐを狙っていたというか、打ち気でいかなアカン場面やからね。いい感じで打ててよかった。チームが勝てたのが一番だよ」
これで代打通算13本塁打となり“代打の神様”と言われた八木(現2軍打撃コーチ)と並ぶ球団タイ記録となった。
昨年、15年連続で記録してきた本塁打が途絶えた。もう打てないかも…と本気で思った。だが「打つ!」と固く心に決めて、日々の練習に取り組んできた。決してあきらめなかった。野球の“神”はちゃんと見ていた。そして、自ら神になった。
「記録?気にしてない。ただ、安藤が頑張っている間に何とかしたかったんで…」。どこまでも謙虚な言葉は神ではなく、桧山だった。
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